小学校でのインクルーシブ教育と障⇔障継承プログラム
学校で行われているインクルーシブ教育(多様性教育)。
共生社会の形成という目標がありますが、現状はなかなか厳しいです。ほとんどの小学校現場で、目隠しをして歩く体験をして、学校にある車椅子に乗る体験をしています。
「大変だね、だから配慮してあげましょう」
以上、終了です。私自身も小学校現場にいた頃は、自分の勤務校でも、他の学校に行っても、どこの学校の実践を聞いても、こんな感じでした。それ自体が悪いとは思いません。やらないよりは数段ましです。インクルーシブ教育自体に全く手をつけていない学校の話もいくつも聞いていますから。
しかし、です。本当にこれだけでいいのかとも思います。ごく一部の身体障がいのみについて知り、体験をして、それで文部科学省のいう「誰もが相互に人格と個性を尊重し支え合い、人々の多様な在り方を相互に認め合える全員参加型の社会」ができるとは思いません。
反面、学校現場では次のような話もあります。
「じゃあ、どうやって進めたらいいんだ」
「障がいのプロじゃない、福祉を学んだこともない、障がいのある方と接する機会もない。その中で実践を考えるのは無理がある」
「この忙しさの中で、何をどのように学び、子どもたちに伝えればいいのか」
先生方は一生懸命です。本気でやろうとするからこそ、何から手をつけたらいいかわからなくなります。どうしたらいいのか迷い、もがき、他の仕事に忙殺され、そのままになっていきます。それも現場にいたから感じます。
前職も含め、お手伝いができれば、と
『インクルーシブ教育×障⇔障継承プログラム』
を始めました。
場所は京都教育大学附属桃山小学校。4年生。2/4(金)に授業公開が行われます。これから更に重要視されるインクルーシブ教育と、障⇔障継承プログラムがコラボします。
学習前の様子を伺うと、子どもたちは障がいがある方が働けることすら知りません。なのに、日中何をしているかも考えたことがないそうです。10人に1人、障がいがある方がいるこの国の中で、この現状です。これを変えていけるのが、セキュリティの担保された状態で、彼らが働く様子が閲覧できる障⇔障継承プログラムではないか、ということを授業を通じて考えていきます。
授業実践を通して、ぜひ皆さんも考える機会にしていただけたらと思います。