授業中に気持ちを大声で喋ってしまう子への対応

授業中に気持ちを大声で喋ってしまう子への対応

 

「K’s club サロン」は、発達外来クリニック医院長・小児科医である河野政樹ドクターと特別支援教育のスペシャリストである小野隆行先生によるQ&Aが発信されるオンラインサロンです。
サロン内では皆さんからドクターに質問することも可能です。
本ページでは、K’s club サロンでの質問と回答を一部紹介します。

今回の質問は、下記のものです。

授業中に意味のない言葉やその時の気持ちを大声で言う子どもへの対応についてです。
小学3年生男子。学力は高く、診断はありませんがとても幼い感じです。授業中、出し抜けに「カヌレ!カヌレ!」のような意味のない言葉やテレビCMのフレーズを大声で言います。
また「お腹すいた~!給食は何だろう?」など、思ったことをすぐ大声で言います。
「声を落として」と注意しても、また面白がって繰り返します。さらに、そこへ他の子どもが反応してうるさくなります。どのような対応をしたらよいでしょうか。

□河野ドクター
「カヌレ!カヌレ!」や、テレビCMのフレーズを覚えているというのは、症状なのです。わざとやっているわけではありません。自閉スペクトラム症に特徴的なエコラリアというもので、記憶した言葉が勝手に口から出てしまう症状です。それは、テンションの高い時も不安な時も出てきます。なので、それをコントロールしようとしてもなかなか難しいです。

それから「お腹すいた!給食は何だろう?」というような、心の声が口に出てしまうというのもありますね。「声を落として!」と注意しても、まず「声を落とす」が何かわからないのです。この先生が実際に「声を落として!」と言っているのかはわかりませんが、その子にとっては「声ってどうやって落とすの?声拾ったことないし、落としたこともないし…」というようにしかならないです。
なので、声を小さくしてほしいことを伝えるのであれば、「これぐらいの声で話してね(ささやき声で)」と自分の声でお手本を示して、声の小ささや大きさを指導しなければなりません。どの程度の声の大きさなのか、声の物差しをしっかりとわからせるというのは、一つの段階です。
しかし、本人に伝わるという前提でコミュニケーションをされているのではないかというのも少し疑問です。相手に分かるコミュニケーションにしなければ、こちらが、伝わるかなという言葉を使った方法では、なかなか伝わりません。

それから、他の子どもが反応してうるさくなります、ということですが、どちらに手を打つかということを考えていただきたいのです。本人は症状なので手を打つことはできません。そうすると、周りの反応する子どもたちをいかにコントロールするのかということが大事です。
なので、クラスのルールとして「この時間は口を閉じる時間です」などを決め、「ルールを守らない場合はこうです」ということも、きちんと決めた方がよいです。
ただし、他の子どもたちをコントロールしようとして、注意に注意を重ねていくのは逆効果なことが多いです。
周りの子たちが反応することがわかっているなら、前もって手を打つべきです。子どもたちが反応する前に「あ!○○君、今日は反応してない!すごいね!」「○○さんも、ちゃんと給食食べてます」と言って、動き出したり声を出したりする前に、声を出しそうな人を褒めると言えなくなります。そして一人、本人だけが言ってるという状態になり、周りの子どもたちにとっては、「それはいつものこと」ということになるので、周りをうまくコントロールした方がよいのではないかと思います。

※内容の全部、もしくは一部の無断転載を禁止します。
※本記事の内容は「K’s club サロン」の一部です。お子さんの発達や障がいなどについて、さらに詳しく知りたい方は下記をご覧ください。

 

〈ドクター〉
河野政樹(虹の子どもクリニック院長)

〈引用〉
K’s club サロン
K’s club サロン:発達障がい関連グッズ


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