クラスで怒られていた1人の男の子の影響で変わった僕の人生

私は現在、とある院内学級で非常勤で働いています。
大学院で発達障がいについて学び、障がいのある子や、病気で苦しむ子たちの力になりたいと感じ、この仕事につきました。

大学院に行ってまで発達障がいのことを学ぼうと思ったのは、大学時代に訪問した小学校での出来事がきっかけです。
クラスで騒いでいた男の子。学校の先生からいつも叱られていて、はじめはかわいそうだな、と思っていた程度でした。ですがある友達が、「あの子はきっとADHDやな〜、担任の先生の理解が足りてへんわ」と呟いていたのを聞き、「ADHDってなんだ?」と思い調べたのが、発達障がいと出会ったきっかけでした。
いろいろ調べていくうちに、興味が湧き、大学院に通ってまで勉強したいと思えるまでになりました。

まず、発達障がいは一つのスペクトラムであること。つまり、発達障がいを持つ人々が全て同じように障がいを持っているわけではなく、その症状や重症度は個人差があるグラデーションのようなものです。そのため、個別の支援が必要であることが分かりました。そして発達障がいを持つ人々が抱える問題は多岐にわたります。例えば、コミュニケーションや社会性、学習能力、行動の調整などです。そのため、必要とする支援も人それぞれ違ってくることも分かりました。

さらに、発達障がいを持つ人々は、その障がいが原因で、日常生活や社会生活において様々な困難を抱えています。そのため、個人の能力や特性を尊重しながら、適切な支援を行うことが重要であることも分かりました。

大人になってから自分の発達障がいに気がつく「大人の発達障がい」というワードをよく聞きますが、子どもの頃からその子の特性を理解し、長所を伸ばしてあげられるような教育者が必要である、と感じています。

現在私は、直接発達障がいの子と関わる機会は少ないですが、今の環境で適切な支援を提供するために、常に子どもたちの立場に立って考えること、個人差を尊重すること、多角的な視点での支援を心がけることを目標として、子ども達と関わっています。

これからも学び続けることで、より良い支援を提供できるように努力していきます。

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