障がい者と健常者の境目って何ですかね?

〈ダスキン福山さん〉

障がい者が働く施設を撮影させていただきました。2日間で7ヶ所。様々な業種業態の企業で主戦力になって働く彼らの様子を一本の動画にするためです。撮影をしていただいたのは、蛯原さんというカメラマン。映画を撮影したこともある方です。撮影をする前から「こんな動画にまとめたい」というプランを頭の中に描いてくださっていました。それを現場感たっぷりのドキュメンタリーのように撮ってもらい、視聴者の方にわかりやすく編集し、リアルな動画を作成していく。それが今回の意図です。

その蛯原さん。撮影中に何度も何度も「う〜ん」とおっしゃっていました。イメージと違うのかな、意図が違うのかな、うまくいっていないことがあるのかな、悩んでいる様子を見ると、ちょっと不安になってしまいます。「どうされましたか」と聞くと、悩み?を打ち明けてくださいました。

「障がい者と健常者の境目って何ですかね?びっくりするくらい働いておられます。そこに『障がい』を感じさせないどころか、いわゆる健常の方と同等以上に働いています。これを何も知らない方が映像を見た時に、果たして障がい者が働く様子だと見てもらえるか。テロップなどで説明をしていかないといけないですね。それをどのように組み立てようか考えていたんです」

確かに、どの企業で見学させてもらっても、仕事ぶりを見ているだけでは「障がい」というものがわかりません。今回メインで撮影したのは知的障がいのある彼らです。話しかければ、受け答えのニュアンスや目線のやりとりなどでわかります。でも、働いている様子だけを見せられても正直わかりません。私自身、こういった取材をしたり、紹介をしたりする仕事に就いたから、理解できますが、そうではない方はきっとわからない。

この「わからない」が「わかる」に変化していく動画になればいいなと思っています。この動画の公開は4月予定。詳細が決まりましたら、またお知らせいたします。

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