障がいを持つ子どもたちが大人になるまでに身につけておくべきことは?

障がいを持つ子どもたちが大人になるまでに身につけておくべきことは?

 

「K’s club サロン」は、発達外来クリニック医院長・小児科医である河野政樹ドクターと特別支援教育のスペシャリストである小野隆行先生によるQ&Aが発信されるオンラインサロンです。
サロン内では皆さんからドクターに質問することも可能です。
本ページでは、K’s club サロンでの質問と回答を一部紹介します。

今回の質問は、下記のものです。

障がいを持つ子どもたちが大人になるまでに身につけておくべきことは?

□河野ドクター

これはいい質問だし、難しいといえば難しい質問ですね。

障がいって一つではなく、身体の障がいや知的障がいもあれば、感覚特性の問題があるなど、いろいろな障がいがあるということを知っておいて欲しいのです。
ただ、いずれの障がいがあるにせよ共通して言えることは、自己肯定感をいかに築くか、ということが大事です。

この間、パラリンピックがありました。
パラリンピアンの人たちは、例えば車いすバスケやラグビーに使用している車いすに乗る技術として、実際に車いすを使わない人以上に素晴らしい技術を持っている。
あるいは肢体不自由の(腕や足が失われている)人たちも、泳いだり走ったりジャンプしたり。
やはり、人並み以上の力を発揮しているわけです。

そこにあるものが、自己肯定感です。
自分は車いす利用者でも、できることがたくさんある。
片足を失っても、できることがたくさんある。
あるいは、視覚障がいがあっても泳いだり走ったり、サッカーをするなどのいろいろなことができる。

このように、自分に障害はあるけれども、それ以上のことができるということを自身が思っているからこそ、パラリンピアンになったのではないかなと思うのです。

それと同じように、たとえどんな障がいがあっても、障がいがあるから自分はダメとか、人からばかにされていいとか、できなくてもいいとか。
そういうのではなく、障がいがあってもできることや、障がいがあっても自分は愛されている、人から頼りにされている。
やはり障がいの程度によって、できることには差があるので、この考え方をしっかりもって大人になっていただくことが一番大事かなと。

そのためには、人との関わりや声掛け、いろいろなサポート援助が必要ではないかと思います。

※内容の全部、もしくは一部の無断転載を禁止します。
※本記事の内容は「K’s club サロン」の一部です。お子さんの発達や障がいなどについて、さらに詳しく知りたい方は下記をご覧ください。

〈ドクター〉
河野政樹(虹の子どもクリニック院長)

〈引用〉
K’s club サロン
K’s club サロン:発達障がい関連グッズ


関連記事一覧