知的障がい者の就労Q&A「4つの採用判断基準」

前回『知的障がい者の就労Q&A:面接時に適性を探る方法』をお話しくださった方が続けて教えてくださいました。

採用の判断基準は4つあります。

①学校等での欠席率

学校にほぼ毎日通えているか。
通えていないなら、それはなぜなのかを確認します。
就労すれば、勤務日は毎日働きに出ます。
都合はあるでしょうけれども、その都合を全て通せません。
どこかで線引きが必要です。
そういった参考情報になるからです。

②爪がきれいか

身だしなみは大切です。
面接で判断できる部分を私は「爪」だと思っています。
伸びっぱなしではないか。
欠けてしまったのがそのままではないか。
爪がきれいかどうかは判断の一つの材料になります。
ここから本人の生活環境が見えます。

③1時間、身体の軸をまっすぐにして立つことができるか

健常者でも多いですが、片足に体重をかけて立つ方がいます。
この姿勢では1日8時間勤務で立ち続けることはできません。
疲れます。
立てなくなります。
できたとしてもパフォーマンスが落ちます。
きちんと背骨を立てて、両足で立つことができるか。
面接でずっと立たせておくわけにはいきませんが、施設見学をしたり、一緒に少し歩く中で参考情報を得ることができます。
体力は大切です。

この3つは大切ですねと、ここまでお話しして下さって止まりました。
少し考えてお話を再開されました。

もう一つあります。
これが最も重要です。

④お金の価値が分かるか

私は彼らの面接をする時に「お金が欲しい?」と聞きます。
いっぱい欲しい。
100万円欲しい。
こう言える方は即採用です。
仕事は楽しいことばかりではありません。
辛いことも、しんどいこともあります。
そういった時に、お金の価値が分かれば踏ん張れるからです。
ここを踏ん張ったら今月も10万円もらえる。
好きなお菓子を買える。
ジュースを買える。
モチベーションにつながります。
お金のモチベーションは強いです。

 

確かにそうです。
仕事。
誰だって、しんどい時はあります。
思い通りにならない、できない。
それでも、今日一日やり抜いて、明日も行く。
これはお金が手に入るからです。
障がいの有無に関わらず同じことです。

 

『知的障がい者の就労Q&A:面接時に適性を探る方法』を読む

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