清掃は罰や義務?
学校での掃除時間。プロの清掃業。似ているようで全く違います。ベネッセビジネスメイトさんを一緒に見学した方の感想を伺って納得しました。
学校は清掃というものを罰や義務で捉えている面があります。掃除の時間ですから、やりたくなくてもがんばりなさい、という空気感を先生自身が出しています。〇〇ができなかったから掃除をしなさい。〇〇を忘れたから掃除をしなさい。このような言い方をよく聞きます。全員とは言いませんが、ほとんどの先生が掃除を軽く見ています。掃除なんて、という認識。罰や義務。誇りある素晴らしい職業という認識がないことの方が多いです。
しかし、社会で考えると、正反対です。トイレはきれいに維持されている。ホテルの部屋も。商業施設の廊下も。駅のゴミ箱も。すべてその美しさは清掃業の皆さんの手によって維持されています。そこには人の手が入り、努力があり、仕事があります。
日本人は美しさを求めます。その美しさは「一人一人の努力」というものもあるでしょう。でも、多くの場合はプロの仕事が間に入っています。美しさを作り上げる仕事。他の仕事と同様に素晴らしい仕事です。プロのものです。
学校教育での掃除の取り扱い。少なくともそれではありません。
小学校学習指導要領「特別活動」には、次のように書いてあります。
□学級活動の内容
(3)一人一人のキャリア形成と自己実現
イ 社会参画意識の情勢や働くことの意義の理解
清掃などの当番活動や係活動等の自己の役割を自覚して協働することの意義を理解し、社会の一員として役割を果たすために必要となることについて主体的に考えて行動すること
学校現場の状況と指導要領の求めている内容では少なからずギャップがあるように思います。