自閉症のお子さんのいる家庭での話

電車なんか、鳥なんか、マンガなんか

ある特定のものに強い興味を示すお子さんがいます。例えば、日本全国の駅名を言える子。鳥のことであれば種類だけではなく、食べ物や病気の事などを図鑑よりも知っている子。特定のアニメのことを、もしかしたら作者よりも知っているんじゃないかというくらい知っている子。

他には、恐竜や花、船、自動車… 特定のモノは多岐に渡ります。

周りから見ても、親から見ても、なんでそんなものに興味を持つんだろうと思うようなものに対して、すごい知識を持っていることが少なくありません。

「⚪︎⚪︎なんて」と思ってしまうこともあるのですが、皆さんはそういった興味を持つお母さんに対してどのような声かけをしているでしょうか。

「意味がわからない」
「気持ち悪い…」
「そんなことしても何の役にも立たない」

こうした言葉がけは、友達同士でもありますし、もしかしたら家族内でもあるかもしれません。褒められることよりもそうではないことの方が多いです。

役に立つかどうかはもちろん大切なことではありますが、1つのことに興味を持ち、集中して、何かに取り組むと言う姿勢は褒めるべきことの1つです。

褒められにくい、認められにくい、ということは多くの場合でありますので、そうであるならば、意図的に褒めてあげると言うことがあっても良いのではないでしょうか。

「博士になれるね」
「これだけいっこのことに集中できるって凄いよね」
「お母さんにはとてもできない」
自尊感情を育むという言葉があります。
自分自身を認め、自分自身を素晴らしいものだと思うためには、その途中経過で、他の人の力は欠かせません。

本人が好きでがんばっていることに向かい合う姿そのものが本当の意味の「学習」だと言われることもあります。

いつも言うのではなくても認めてくれているんだなと感じるような言葉がけをしてあげる事は、お子さんの成長にとっても良い事かと思います。

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