インクルーシブを目指すコンサートに潜入??体験談

今回は、11月3日(祝)に岡山県で開催された「みんな主役 にじいろ コンサート~インクルーシブな世界で
一緒にハーモニーを奏でよう~」を、取材させていただきました。
このコンサートは「障がいのある人・ない人みんなが一緒に同じ空間で音楽を楽しめる」ことを目指して、
にじいろハーモニーププロジェクト(代表 杉山麻里さん:写真左から2人目)が初めて開催したものです。

 
人それぞれ違いがあるからこそ、生き方も感性も、そして音楽の受け止め方もさまざま。そんな多種多様な
一人ひとり全員が、一体となって音楽を楽しむ時間を作るためのプログラムがマルチアーティストの大西千夏さ
ん(写真一番左)の総合演出のもと構築されていました。
歌、ピアノ、読み聞かせ、手作りの楽器が配られての音出し体験などなど、参加したみんなが同じ方向を向
いて、それぞれのペースで楽しんでいる姿は温かさもありつつ、生のLIVE感も楽しめました。

 

コンサートの最後は、お客さんもステージに上がり全員で音楽を創るという演目でした。たくさんの子どもた
ちや、障がいのある方々が一斉に舞台にあがり、音楽に手話を合わせてリズムを奏でるその時間は、あっという
間でしたが、誰もが笑顔で楽しそうで、確かにインクルーシブな空間がそこには生まれていました。



コンサート終了後、何名かの障がいのあるお客さまに感想を聞かせていただきました。
岡山市の就労継続支援A型事業所でミシン縫製のお仕事をされているMさんは、
「とても楽しかった。ピアノを習っているので特に『あしたははれる』が良かった。打楽器が楽しかった」と
ピースサインで答えてくれました。


クリーニングの仕事をしているOさんからは、
「みんなで歌ったのが楽しかった。次の開催時もぜひ来たい!」と、早くも次回開催を熱望するお声が。

Nさんからは、
「観にきてよかった。バッハが素敵だった~」と、たくさんの方からさまざまな感想を聞くことができ、
私自身も観客側ではありますが、その反響ぶりに大変感動しました。
最後にお話しをお伺いした代表の杉山さんからは、
「今回の開催にあたって、多くの方々に助けていただきました。メンバーのみならず、千夏さんや舞台関係
者、手話通訳者や要約筆記など。また運営スタッフとしても、地域の福祉事業所の方や学生さんなどたくさん
の方々がボランティアとして携わってくださいました。本当にありがとうございました!」と、関わった全て
の方への感謝の言葉があふれ出しました。公演本番だけでなく、その準備段階や運営の場面でも、助け合いや
支え合いが具現化されていたのだと知ることができました。
今回来場された皆さんの心に、優しく響いたメロディが、少しずつでもいつかは大きくひろがっていくこと
を祈りながら会場をあとにしました。
※にじいろコンサートは、来年度の開催も決定しています。ご興味のある方はぜひチェックしてください
!(2024年11月4日(祝)岡山芸術創造劇場 ハレノワ 小劇場)

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