雑巾の色を変える意味は「それ」じゃありません。
岡山のベネッセビジネスメイトさんを見学させていただいた。しまじろうで有名なベネッセコーポレーションの特例子会社。
グリーンサービス(オフィス清掃)
マッサージサービス
メールサービス(郵便物・荷物の仕分けデリバリー)
ジョブサポート(各種業務サポート)
オフィスサポート(総務サービス)
等、様々な職務がある。
それらに、精神、知的、身体、発達、様々な障がいのある方が勤めている。
その中の1つ。クリーンサービス(清掃業務)。
プロの仕事だった。
様々なところを拭くダスター(雑巾)。色分けをしている。7色。拭く場所によって色を変えている。
ここまでは見たことがある。
例えば、公立小学校でも、特別支援学校でも、取組事例がある。説明を聞いて驚いた。概念が違った。
「掃除をしている方が見た時、場所によって色が変わっていると安心されますよね」
掃除をする側ではなく、掃除をしている様子を見る方に向けての意味合いもあると教えていただいた。こういう概念は学校での清掃で、このような考え方はない。
「私たちの仕事は清掃業というよりもサービス業ですから。だから、あいさつも大切にしています。」
向こうから声をかけられる前にあいさつをする。これも業務を教える際に、メニューに入っているそうだ。
向こうが声をかけない場合もありますよね?と伺う。
あります。それでもです。向こうからかけてくれることもあります。しかし、あいさつしても返されないこともあります。それでも、私たちが行うのは「先にあいさつ」です。毎日の繰り返しです。清掃と同じです。(キレイなトイレの中で)ここはただキレイなだけではありません。毎日、清掃をしているからキレイなんです。ちなみにこのトイレは、30年経ったトイレです。
改修もされていない当時からのトイレ。その証拠に?まだ和式もある。それでも、水垢がなく、鏡に汚れもない、便器もピカピカ、新品同様だ。
続けること。それができているからここが成立している。
サービス業という言葉の意味がこのトイレに集約されていると感じた。