おちこらむ

伝福連携の課題と可能性

伝統文化産業の方とお会いしました。他の多くの仕事と同様に人材不足が何度となく取り上げられる職種です。

いくつかの課題を教えてくれました。

伝福連携をして欲しいと行政が言ってきます。それ自体、大切だと言うことはわかります。でも、次に言ってくるのは「正規雇用」です。中小・零細という規模でそれをするのがどれだけ大変なことなのかをわかっていません。来なくなったとしても責任を取り続けるのが正規雇用です。まずはアルバイトやパートといった見習いからであれば分かります。しかし、いきなり正規と言われても応え切れません。

作業所に発注したことがあります。でも期日内納品がされませんでした。大きなロットで発注をしようとしたこともあります。無理と断られました。それから、実際に働いてもらったこともあります。でも来なくなりました。受けられないなら代案を出す。受けたなら必ずやる。これは健常者でも、障がい者でも変わらないことではないでしょうか。

厳しくも正しい意見だと思いました。それだけではなく、様々な方法を考え、また実行しておられました。

うちも精神障がいの方や知的障がいの方に働いてもらっています。働いてもらっているといっても3ヶ月来ていません。2〜3ヶ月続けて働き、ある時、パッタリ来なくなりました。それでも席は外していません。来られるようになったらまた来るかなと思っています。

障がい者が働く。これは理想ですが、それだけではない方法も考えています。親と障がいのある方が席を並べて働く。そういう姿があってもいいかと考えています。私自身、父が途中から障がい者になりました。父だけではなく、私自身もサポートをするために働けない時期がありました。その時にこういったことを考えていました。

看板をつけて売る。店のブランドを乗せて出すわけですから妥協は許されません。ただし、そこまでには至らないが使うのに十分な製品が出るのが伝統文化産業です。そのゴール(売り先)があれば、障がい者だけではなく、健常者の見習いにもいい形が作れます。

取り組み、失敗し、それでも先を見据えて、必要だと言ってくださる方でした。また、寄せていただくこともお約束しました。

失敗を繰り返さず、次は前よりもいい形を。それを繰り返し、会社にとっても、障がいのある方にとっても、よい形を作っていく。まだまだ時間がかかることかもしれませんが、その時間をできるだけ短くしていくお手伝いがしたいなと思いました。

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