不登校、かつ自傷行為があるお子さんの親御さんからの相談。

不登校で、かつ不規則に自傷行為がある小学生の親御さんから相談がありました。

どうしたら良いのかわからない、と言う旨のお話でした。

こちらも詳細な情報か知りたかったので、まずどのような形なのかというところを伺いました。

おおまかな話としては次のようなものです。家の中ではほぼ部屋に引きこもり三食のご飯の時だけはリビングに降りてくる。自傷行為自体は気にくわなかった後に出ることが多い。いちど機嫌を損ねると、寝るまでは機嫌が治らないので、朝機嫌が悪い状態だと1日が最悪。機嫌が良い時は、あれやこれやと話をしてくれるが、ほぼ子供からの一方通行で、私は聞くだけ。

そこでどのような対応をしているかを伺いました。

一言「放っている」と言い放ち、その後に続けた言葉は、あの子に本気で構ってしまうと、こちらがマイナスの感情になりすぎてついていけないと言うものでした。

そこで次のような話をしました。

現状のままでいいです。
お母さんの立場からするともっと何かをしてあげられるのではないかと言うふうに感じられるかもしれませんが、実際そんなに甘いものではありません。部屋からもっと出られるようになったら良い。もっと学校に行けるようになったら良い。そういった事は外部の方はいくらでも好きなように言うことができます。でもお母さんの現場、ご家庭の現場はそうではありません、そうした現場を数ヶ月も維持していることがすごいです。その上で先ほどお母さん自身がお話ししていたことで「機嫌が良い時は」と言う話がありました。こうした状況の時−のみにしか見られないことが多くあるのですが、そんな状態の中でもプラスのところに目を向けようとしていること自体が凄いことです。通常できることではありません。そういった意味から現状のままでも良いと言うことです。

ただ、そのままだとこれ以上良くなると言う可能性がほとんどないと言う形になってしまいます。どうしたら良いのでしょうか。これは自分の力だけでやろうとしないと言うストレス。例えば今日私たちに相談をしてくれました。これは人の力を借りると言うことです私たちだけではなく、心理関係の方、病院、(様々な場所があります。「普通」と言われる生活を送っている方たちからすると、想像もしないような辛さがある。でも、それを理解してくれる方たちがその場にはいます。話すこと自体は、自分が駄目だったことを伝えるような感じがしてしまって言いにくいことだと言うのは重々承知ですが、それでも言ったほうがいいです。今すぐ言えと言うのではありません。タイミングを見て自分が言えそうな時に言えそうな機関に相談をすると言うことが大事です。それがダメならサインを出すだけでも1本電話を入れるメールを飛ばす。そういったところから変改のきっかけを作り出すことができます。そういった変化はすぐに出るものではありません。なぜなら引きこもりと言うのは1日2日の話では無いからです。何ヶ月何年と言う単位で進んできている中で、今日明日治るんだったら、みんなそのような手立てをとっていますそれが治らない修正しないから苦しんだり困ったりしているわけです。1人で苦しまないと言う言葉はよく言われますが、実際にその通りです。今日お話しして笑顔もありました。涙もありました。そうやって自分の感情吐き出せる場があると言うことを覚えておいてくださって、定期的にここに来てお話ししてくだされば、私たちも嬉しいなと思います。

私たちの立場からすると、具体的に何をどうすると言う話ばかりをすれば良いのではありません。

親御さんの話を聞くことも仕事です。その中でどういう風に考えたら良いかを伝えるのも仕事です。私たちが頂戴する仕事の結果と言うのは、今日明日に入るものではありません。それでも誰かの気持ちに寄り添い、辛さを分かち合い、より良い将来に向かって動いていくと言う概念考え方を持って対応していますので、遠慮なく来て欲しいなと言うふうに思います。

それは、発達障害や不登校だけではなく、様々な障害がある子供たちを持って育てる親御さん全てに対して考えていることです。

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