2cm。

この高さの段差があるかどうかが、バリアフリーかの境目になります。
車椅子を使う方が、ほぼストレスなく乗り越えられる高さがこれだからです。
放課後等デイサービスの設置基準を確認するために自治体へ行きました。
そこで教えていただいたことです。
定規で2cmを見てみました。
親指の幅くらい。
日常生活を送る中で多くの方は気にならない高さです。
この高さでつまづくことはほぼありません。
でも配慮が必要な方はいます。
「障がい者にとって住みやすければ、他の誰にとっても住みやすい」
という話をよく聞きます。
車椅子を使う方が行き来しやすい街並み。
それはベビーカーを使う方にとっても同じです。
高齢などの理由で、足が上がりにくい方も同じです。
誰にとっても住みやすい街になります。
あっ、でも…と思いました。
限界はあります。
街でも、施設でも、すべてをバリアフリーにするのは難しい。
先ほどの自治体の担当者さんに聞いてみました。
「どうしてもバリアフリーにできない場合は?」
教えてくれました。
「建物などの構造上、難しい場合があります。例えば、すでに建っている建物に階段しかない場合があります。その物件を借りたい時、オーナーさんにエレベーターをつけて欲しいと伝え、実現するのは困難である場合が多いです。そうした時は、サポートの体制です。どんなサポートがあるとよいかを声をかけて聞いたり、介助をしたり、できる中でのベストを探していただくようにお願いしています。」
自治体の街づくりでも、民間の事業所づくりでも同じだな、と思いました。
お金の制限がなければ、街の中すべてをバリアフリーにすることは可能。
でも、それは難しい。
時間と場所の制限がなければ、民間の事業所が自身の施設をバリアフリーにすることは可能。
でも、それは難しい。
だからこそのサポート。
ほんの少しの協力で、できることは増やせる。
2cm。
たった、それだけの段差でも、そこから考えることやできることってあるなと思いました。

関連記事一覧