就労特化型放課後等デイサービス「イージス」

障⇔障継承プログラムを全面的に取り入れてくださる放課後等デイサービスが開所するため、広島県東広島市に向かいました。
福祉だけではなく、医療、教育とも強固な連携体制を確立した新しいタイプの就労特化型放課後等デイサービス「イージス」です。
今までは働くという選択肢を選ぶことができなかった重度知的障がい者も、働く選択肢を考えることができる支援内容。
しかも、この働くという概念が今までのものではありません。
今までのものとは、例えば、就労継続支援B型平均月額工賃約1.6万円・本業以外。
そうではなく、最低賃金をクリアし、本業に従事できる就労に向けた「働く」という概念です。
キレイごとではなく、真剣に「働いて生きていく」ということに向き合った放課後等デイサービスです。
このオープニングセレモニーで、障⇔障継承プログラムに時間をいただきました。
そこで参加くださった皆様に、12月から公開する障⇔障継承プログラム動画の一部をご覧いただきました。
重度知的障がい者の女性。
容器トレイをリサイクルするための分別処理。
重度知的障がいの方は、姿勢よく立ち続けることが困難である場合も少なくありません。
しかし、それでは仕事ができません。
この女性は違います。
勤務時間の8時間、立っていられます。
容器トレイの分別処理。
コンベアに流れてくる様々な種類の容器トレイを瞬時に見分け、定められた位置に移動させます。
健常か、障がいか。
それは関係ありません。
その企業が最も求め、最もやってほしい仕事が、この分別処理なのです。
この女性は企業から本当に求められる仕事に就いています。
フルタイムで立ち続け、企業から求められる仕事をする。
このような仕事は就労継続支援B型でもあります。
でも、そこでは月に20日間働いても1.6万円というのが全国平均です。
この女性は違います。
健常者と同等に近い額のお給料をいただいています。
そのような職に就くためにはどうしたらいいのか。
あいさつや面接練習が大切なのではありません。
コミュニケーション能力の向上が大切なのではありません。
フルタイムで働き続けられる体幹を作り、企業が求める仕事ができること。
この実現のために、放課後等デイサービスイージスでは様々な連携を作っていました。
医療と連携し、本人の希望や特性を正確に把握する。
教育と連携し、必要な支援を具体的に表現したプログラムを作る。
福祉サービスとして、そのプログラムを実施する。
そして、ネットワークを活かし、最低賃金クリア、本業従事という大きな壁をクリアしている企業に彼らをつなぐ。
手厚い連携です。
そういった放課後等デイサービス。
彼らの人生を真剣に考え、彼らの人生と本気で共に歩んできたメンバーによる運営。
開所式は満員御礼でした。
立見の方もいらっしゃいました。
その期待度を強く感じました。
こうした放課後等デイサービスはこれから増えていくことと思います。
放課後等デイサービスイージスを含め、様々な事業所をこれからも取材させていただきたいと考えています。

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