「教育」と「就労」

子どもが大人になる過程で主に「教育」と「就労」に関わります。
教育は大切です。
生きるための生活能力向上や職業訓練、社会適応など様々なことを子どもたちに伝えます。
それと同時に就労も大切です。
望ましい仕事を、正当な対価を持って働けるような就労に繋いであげることが大人の役割、社会の役割として欠かせません。
どちらの方が大切、という考え方ではありません。
役割がありますので、どちらも有効に大切に考えていく必要があります。
特別支援学校卒業後の進路という資料があります。
□58% 障がい福祉サービス(13,269人)
※うち31% 就労系障がい福祉サービス(7,075人)
□32% 就職(7,204人)
□3% 大学・専修学校への進学等(714人)
□6% 記載なし(1,328人)
□合計 22,515人
(令和2年3月卒業)
特別支援学校から一般企業への就職が以前よりも増えました。
障害者雇用促進法の法定雇用率引き上げによって、企業や公的な機関で働く障がいのある方を増やすことが求められたからです。
就労系障がい福祉サービス 7,075人 31%
就職 7,204人 32%
何かしらの形で仕事に就くという方が63%。
合計63%という数値。
増えた方がいいです。
その上で「障⇔障継承プログラム」では、2つのことを考えています。
1つは、やりがい。
もう1つは、お金です。
やりがいは、様々です。
本人がやりたいと考えることをやってもらう。
これもやりがいです。
でも、それだけではありません。
人から、組織から、求められる。
これも大切です。
「やりたい仕事」をできる人は一握りです。
プロ野球選手をやりたいといってできる人はそうはいません。
YouTuberをやりたいといって、それで生計を立てられる人もそうはいません。
多くの人が、それ以外の仕事をしています。
その中でがんばれるのは「必要とされているから」です。
あなたがいなければこの会社が潰れる。
あなたがこの会社を支えている。
そうした必要感がやりがいにつながると考えています。
もう一つはお金です。
どんなに綺麗事をいっても稼がなければいけません。
障がいのある方はもちろん、企業もです。
福祉サービスや訓練を受けながら働く。
だから生きていくに足る金銭が得られなくても仕方がない、とは思いません。
障害基礎年金のようなサポート+α。
この「+α」がもっとあった方が誰にとってもより健全です。
企業としてボランティアで障がい者雇用をしても続きません。
現在、就労継続支援B型の工賃(全国平均)が16,118円。
保護者として、この金額を持って帰って来た時に心から「よかったね」と言えるでしょうか。
もちろん職務内容にもよりますが、純粋に厳しいと思わないでしょうか。
やりがいのある仕事。
お金を得られる仕事。
「障⇔障継承プログラム」の限定公開で紹介する障がいのある方たちを紹介する条件がこの2つです。
全員が働きなさい、とは思っていません。
障がいのあるなしに関わらず、状況に応じて働ける場合とそうではない場合があります。
それでも、働けるなら望ましい形で働いてほしい。
税金を受け取る側ではなく、払う側にいけるのであれば、その機会を得てほしい。
そう願い、実現のために動いていきます。

【引用】障害者の就労支援対策の状況
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/service/shurou.html

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