「発達障がい」生まれつきではなく、家庭環境等が影響することがある?

「K’s club サロン」は、発達外来クリニック医院長・小児科医である河野政樹ドクターと特別支援教育のスペシャリストである小野隆行先生によるQ&Aが発信されるオンラインサロンです。
サロン内では皆さんからドクターに質問することも可能です。
本ページでは、K’s club サロンでの質問と回答を一部紹介します。

今回の質問は次のようなものです。

発達障がいは生まれつきのものと捉えていますが、家庭環境が影響することはありますか。

■環境は大きな影響を与える
発達障がいについての個人要因、例えば遺伝などの影響は4割程度と言われています。
6割が環境要因です。
そもそも遺伝子自体も環境によって変化するということが最近わかってきています。
ですから、家庭、学校、社会などの環境は大きな影響を与えていることを知っておいてほしいです。

親御さんの関わり方によって、とても伸びている子どもがたくさんいます。

コミュニケーション1つにしてもある程度、スマホやテレビを消したり、見ないようにしたりして時間を過ごす。
1対1の対面で遊んであげる。
そういうことがコミュニケーション能力を高める上で重要です。

もちろん親御さんが辛い時、家事で大変な時。
少し本人が動画を見たり、ゲームをしたりということは仕方のないことかもしれません。
しかし、そればかりだと、発達障がいであろうがなかろうが、コミュニケーション能力は伸びていきません。
関わりを持つことが大事です。

■ベストではなく、ベターを目指す
また、多動については食事の影響や食品添加物の影響があることは知られています。
そういうことに注意をするか否かは、大切です。

妊娠時期ですと、家族やお母さんの喫煙や飲酒の影響は知られています。
お腹にいる時からお子さんに対する影響もありますし、生まれてきてからも家庭内の影響というのは少なからずあると考えています。

だからと言って、親が自分を責めて、私ができないからこうなってしまったというように考えることがもっとよくないです。
子どもも完璧ではないですし、親も完璧ではありません。

ベストを目指すのではなく、次のようにベターを目指せばいいと思います。
昨日よりも今日はちょっとマシになった。
前よりは勉強して少し辛抱できるようになった。
大きな声を出さなくなった。
子どもに小さな声でささやくように話せるようになった。
習ったことを実践できるようになった。
最高のことをやろうと思わないことです。

■「許すこと」でほんわかした空間をつくる
それでも、できないことがあります。
今はできない方が多いかもしれない。
それでも自分を責めるのではなく許すことです。

許すことが第一歩になるし、子どもの不完全なところを許すことにつながるのではないかと思います。

環境の影響には、心理的なものも含まれます。
親が自分を責める環境というのが最も良くないです。
自分自身を責めている環境です。

もっと自分に許しを与えること。
その分、子どもたちにも許しを与えること。
学校の先生にしても完全な人はいないので、ある程度の許しを与えること。

許しを与えていくことによって、ちょっとほんわかした空間ができる。

それこそが私がお勧めしている環境です。
細かいことを言えばキリがないですが、まずはそこから始めてみてはいかがかなと思います。

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※本記事の内容は「K’s club サロン」の一部です。お子さんの発達や障がいなどについて、さらに詳しく知りたい方は下記をご覧ください。

〈ドクター〉
河野政樹(虹の子どもクリニック院長)
〈引用〉
K’s club サロン
https://hikarinoniji.supersale.jp/about#mainabtkuMDE1Mj
K’s club サロン:発達障がい関連グッズ
https://hikarinoniji.supersale.jp/categories/3084689#mainidxkyLjg4Mz

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